ビンタ事件とその報道と反応について思った事
ビンタ事件についてここ数日もやもやとしていて
自分なりに消化できたので少しツイッターにつぶやいたものに加筆したい。
この度一番驚いたのは、世間とミュージシャンの体罰容認派の多さである。
政治家がクローズドのパーティでちょっとした失言をしたことが槍玉にあがり
芸能人がプライベートでデートしていただけでもスキャンダルとなり
一般企業でもセクハラやモラハラが問題視されるなかで、
どうして公の教育現場で未成年に手を挙げたミュージシャンは特別となるのだろうか?
中学生も納得しているからOKとしてもいいならば、
それだったらDVをDVとも自覚せずに我慢し続けている妻、
上司のいうがままに命を削って残業をしている会社員、
そのままでは単位をあげないと言われセクハラされる女子大生や
事を荒立てたく無いといじめを訴えられ無い小学生や中学生など
この世の中に存在するありとあらゆる「ハラスメント」は
容認されてしまう。第三者の倫理観というものは大事なのだ。
これまでわたしは10年ほどレッスンしてきて、
生徒さんの前の先生の話を聞くことがある。
びっくりする話も多い。
師匠側からモラハラめいたことを言われたり、
洗脳に近いことまでされ年単位で苦しい思いをして、
悩んだ挙句勇気を持ってそこから逃れた人はひとりやふたりではない。
そういう中途半端な「師匠」は全国各地年齢性別楽器問わずどこにでも存在する。
仕事とは違い生徒が音楽教室に通うのは自由意思なのに、だ。
コミュニティの規模に関わらず、ある程度知名度のある指導者の場合、
生徒はこの人に歯向かえばそのコミュニティから干されるかもという恐怖があり、
それを利用する指導者は少なからず存在する。
今回の指導者はただの指導者ではなく、
日本のジャズ界のトップを走ってきた代表者。
確かにこういった方に指導していただけるだけでも光栄な事かもしれない。
プロフィールにも書ける項目だ。
このイベントに参加したことは将来にも役にたつだろう。
だからこそその恐怖感も大きくなるということを念頭に考えて欲しい。
今回の報道の大きさには驚いたが、
氏の知名度や実績が素晴らしいことは否定のしようもない。
それだけに氏は、規範でないといけない立場であり、
そして公の教育の場で未成年に手を挙げた。
この事実は誰が何を言おうが揺るぎの無い、事実である。
そのことが問題になっているのに、体罰の是非の議論、擁護派の多さ、
どこが問題がわかってない、もしくは関わらない同業者の多さに失望した。
体罰の是非は議論の余地もない。
これは音楽業界全体のモラルが問われている一件だ。
もっとあらゆるプロが声を挙げ、感情抜きの建設的な議論を展開し、
レッスンプロならば今一度自分のペダゴジーに向き合ういい機会だと思う。
わたし個人としては氏とは面識はないが
何度か氏のクインテットの演奏を見に行った事がある。
その際にもステージ上で共演者にMCで嫌味をいう、
名前をわざと間違える、
ドラマーを睨みつけシンバルを蹴るということを目撃した。
彼にとってはきっと「愛の鞭」で、
された側はもしかして今回の中学生のように「感謝」しているかもしれない。
しかし正直、一観客として嫌な気分になったし、
特に楽器を足で蹴るということは
わたしの中でありえないことだったので
二度とライブを見に行く事は無いと心に決めた。
今回のニュースを聞いた時は、
いつものことがやっと公になったか、くらいの気持ちであった。
自分ならあの現場でどうしたかを考えてみると、
中学生をあのまま叩かせておいたと思う。
ソロを3分以上するというのは相当な熟練者じゃないと無理で、
いつか彼はやめるかヘルプを求めただろう。
氏は上記のように「いつものこと」をいつものようにやっただけなのだ。
この一件をスルーできる感情はわたしは持ち合わせていない。
未成年のこどもに責任をなすりつけるなんてまともな大人のやることではない。
どうかこれが全体的におかしな事態だと気づける人が増えますように。
そして日本においてジャズが本物の「教育」となるきっかけとなりますように。
以上。
自分なりに消化できたので少しツイッターにつぶやいたものに加筆したい。
この度一番驚いたのは、世間とミュージシャンの体罰容認派の多さである。
政治家がクローズドのパーティでちょっとした失言をしたことが槍玉にあがり
芸能人がプライベートでデートしていただけでもスキャンダルとなり
一般企業でもセクハラやモラハラが問題視されるなかで、
どうして公の教育現場で未成年に手を挙げたミュージシャンは特別となるのだろうか?
中学生も納得しているからOKとしてもいいならば、
それだったらDVをDVとも自覚せずに我慢し続けている妻、
上司のいうがままに命を削って残業をしている会社員、
そのままでは単位をあげないと言われセクハラされる女子大生や
事を荒立てたく無いといじめを訴えられ無い小学生や中学生など
この世の中に存在するありとあらゆる「ハラスメント」は
容認されてしまう。第三者の倫理観というものは大事なのだ。
これまでわたしは10年ほどレッスンしてきて、
生徒さんの前の先生の話を聞くことがある。
びっくりする話も多い。
師匠側からモラハラめいたことを言われたり、
洗脳に近いことまでされ年単位で苦しい思いをして、
悩んだ挙句勇気を持ってそこから逃れた人はひとりやふたりではない。
そういう中途半端な「師匠」は全国各地年齢性別楽器問わずどこにでも存在する。
仕事とは違い生徒が音楽教室に通うのは自由意思なのに、だ。
コミュニティの規模に関わらず、ある程度知名度のある指導者の場合、
生徒はこの人に歯向かえばそのコミュニティから干されるかもという恐怖があり、
それを利用する指導者は少なからず存在する。
今回の指導者はただの指導者ではなく、
日本のジャズ界のトップを走ってきた代表者。
確かにこういった方に指導していただけるだけでも光栄な事かもしれない。
プロフィールにも書ける項目だ。
このイベントに参加したことは将来にも役にたつだろう。
だからこそその恐怖感も大きくなるということを念頭に考えて欲しい。
今回の報道の大きさには驚いたが、
氏の知名度や実績が素晴らしいことは否定のしようもない。
それだけに氏は、規範でないといけない立場であり、
そして公の教育の場で未成年に手を挙げた。
この事実は誰が何を言おうが揺るぎの無い、事実である。
そのことが問題になっているのに、体罰の是非の議論、擁護派の多さ、
どこが問題がわかってない、もしくは関わらない同業者の多さに失望した。
体罰の是非は議論の余地もない。
これは音楽業界全体のモラルが問われている一件だ。
もっとあらゆるプロが声を挙げ、感情抜きの建設的な議論を展開し、
レッスンプロならば今一度自分のペダゴジーに向き合ういい機会だと思う。
わたし個人としては氏とは面識はないが
何度か氏のクインテットの演奏を見に行った事がある。
その際にもステージ上で共演者にMCで嫌味をいう、
名前をわざと間違える、
ドラマーを睨みつけシンバルを蹴るということを目撃した。
彼にとってはきっと「愛の鞭」で、
された側はもしかして今回の中学生のように「感謝」しているかもしれない。
しかし正直、一観客として嫌な気分になったし、
特に楽器を足で蹴るということは
わたしの中でありえないことだったので
二度とライブを見に行く事は無いと心に決めた。
今回のニュースを聞いた時は、
いつものことがやっと公になったか、くらいの気持ちであった。
自分ならあの現場でどうしたかを考えてみると、
中学生をあのまま叩かせておいたと思う。
ソロを3分以上するというのは相当な熟練者じゃないと無理で、
いつか彼はやめるかヘルプを求めただろう。
氏は上記のように「いつものこと」をいつものようにやっただけなのだ。
この一件をスルーできる感情はわたしは持ち合わせていない。
未成年のこどもに責任をなすりつけるなんてまともな大人のやることではない。
どうかこれが全体的におかしな事態だと気づける人が増えますように。
そして日本においてジャズが本物の「教育」となるきっかけとなりますように。
以上。